株式による資産運用は長期保有がベストです

バブル経済崩壊後の日経平均は90年12月に付けた38000円台から崩落の一途を辿りました。特に不動産総量規制や日銀の公定歩合6%時代で日経平均は27000円を割り込むばかりでなく、不動産価格の暴落を招いて金融機関の不良債権が大幅に拡大。

 

1997年には三洋証券会社更生法申請に端を発した北海道拓殖銀行の倒産、山一證券の自主廃業によって株式市場のみならず、日本の金融システム全般が疑心暗鬼に陥った結果、公的資金が大量に注入されて2002年の日経平均1万円割れとリーマンショックの2009年の8000円割れで歴史的な大底を形成して以降、世界の政治情勢やアジアで存在感を強める中国の国内外政策に神経をとがらせつつ個々の企業業績に左右されながらも19000円台で堅調に推移しています。このような歴史的配券もあって、株式投資を二度としたくない。あるいは資産運用に証券市場を使わないといったアレルギーを持つ個人は年配者を中心に非常に多いのが現状です。

 

しかし、その一方でこの大暴騰と暴落の中でも数億円単位の株式運用に成功されている個人トレーダーが数多く存在するのもまた事実です。例えば、前述の金融恐慌前の1995年に広島証券取引所に上場したばかりのファーストリテイリングは6月の段階で100株単位で7600円。つまり76万円あれば最低投資株数分が購入できました。ファーストリテイリングは当時から中国の縫製工場で商品を生産して日本に逆輸入するビジネスモデルを確立していました。

 

このとき資産運用としてファストリテイリングの株を買い付けた投資家の今日の株式時価は1億円を大きく上回っています。また企業の福利厚生を代行するリログループという会社があります。この株価もリーマンショック後には1200円近辺を上下していましたが、リーマンショックで企業が社員向け福利厚生施設を売却してリログループに委託するようになったため、業績が急拡大して株価も10倍以上に上昇しました。このように株式運用には目先にとらわれずに長期視点に立つことによって資産を何倍にも増やすことが可能になるのです。