短期取引重視のFX資産運用テクニック

FXで主な損益となるのは、値動きによる差金決済取引です。いかに安く買って高く売るか、高く売って安く買い戻すかが大切です。利益を大きくするためには、大きな値動きがなくてはなりません。

FXは24時間好きな時に売買をすることができる金融商品ですが、実は値動きの7割は価格がそれほど大きく動かず、同じレートを行ったり来たりする「レンジ相場」で、大きく上下する「トレンド」は3割程度と言われています。レンジ相場では大きな値動きが期待できないため、ポジションを持っていても利益を出すことはできません。損失も出ませんが、それでは資産運用としてはうまく資金を回すことができていません。

そこで短期トレーダーが実践したいのが、値動きが出るとわかっている時間帯に取引をすることです。例えば経済指数の発表に合わせてポジションを持ったり、市場が活発になるニューヨークタイムに限定して取引を行う方法です。特に経済指数の発表はカレンダーで予定が公開されていますので、いつ重要な発表があるのか簡単に調べることができます。失業率などの雇用統計やGDP政策金利の発表では為替も大きく変動します。レートが変化しないレンジ相場でポジションを形成するよりは、こうした値動きがあるタイミングで取引を行うのが、短期での資産運用で重要なポイントです。時には予想に反する動きをしてしまうこともありますので、証拠金を全額失ってしまうような取引は避けたほうがよいでしょう。値動きが急だと、ロスカットが発動する前に証拠金がマイナスになってしまうことがあります。高いレバレッジで取引をするときほど、そのようなことが起きやすいので、過度なリスクは避けたほうがよいでしょう。

短期で取引をする場合は取引回数も多くなりやすいので、できるだけスプレッドの狭いFX会社を選んで取引をするのがよいでしょう。ただし普段スプレッドが狭くても、値動きが急になると拡大してしまうこともあります。注文を出す瞬間は慎重な判断が必要です。