FXの資産運用にかかるコストとは

FXは資産運用の手段のなかでも手軽に始められるもののひとつといえますが、それだけに、長期的に運用をしつづけようとする場合には、取引にかかるコストについても、あらかじめ認識をしておいたほうがよいといえます。当然のことですが、収入はそのまま資産運用の結果としての利益に結びつくわけではなく、そこからさまざまなコストを差し引いたものになるためです。


FXにおけるコストとしては、取引手数料がまず挙げられます。これは、通貨ペアの売買をするたびに、回数に応じた一律の金額か、またはその取引金額に応じて徴収されるものです。少額のトレードを頻繁に繰り返して利益を積み上げるスタイルの人にとっては、金額としてはわずかに見える取引手数料も、トータルとしては無視できない金額になることがありますので、あらかじめ注意をしておくのが妥当です。


FXの場合には、いったん買った建玉を時期を見て売ることによって、売買の差益を生み出すことが原則となっています。そのため、買い注文で取引手数料がまず発生し、その後の売り注文でも取引手数料がもう一度発生することになるのが普通です。これを片道でいくら、往復でいくらと表現することがありますが、最終的には往復の取引手数料がかかる点は押さえておいたほうがよいでしょう。


もうひとつにはスプレッドの問題が挙げられます。スプレッドというのは、ある特定の瞬間における、売り価格、買い価格の差のことですが、このスプレッドがあることによって、FX会社は利益を得ているため、実際には取引手数料とあまり変わりがないものといえます。


スプレッドが少ないほど、トレードにとっては有利となりますが、その場合は逆に取引手数料が他社よりも高額に設定されていないかどうかなどを確認しておく必要があります。他社との比較で特段の問題がなければ、スプレッドの低い会社のほうが収益を上げやすく、積極的に口座を開設する意義は大きいといえるでしょう。