為替を利用した資産運用方法とメリット

世界には様々な国と通貨があります。通貨の価値は常に一定というわけではなく、そのときの市場の動きによって変化していきます。日本円はその中でも特に低金利であり、リスク回避通貨として人気があります。世界で先の読めない不安な出来事があったとき、とりあえず日本円を買っておこうという動きがあるのです。

円を銀行に預けていても、実際ほとんど金利により利息は付きません。かつては金利の高い時代もありましたが、バブル以降は低金利の状態がずっと続いています。しかし海外には円と比較しても金利が高い国の通貨が多数あります。そこで外貨を利用した資産運用のメリットを見てみましょう。

まず通貨の価値が変化していくことによる、為替レート差による利益に期待できます。こうした差額による利益を出すための投資を、差金決済取引と呼びます。100円で入荷したものを200円で売るのも、差金決済取引ですので、経済の基本的なものです。投資で難しいところは、必ずしもいつも利益が出るとは限らない点です。特に短期間の資産運用であれば、運だけで利益を出すことも可能です。しかし長期間継続していく場合は、運だけでなく知識やリスクを分散する方法を知っておかなくてはなりません。FXの場合はレバレッジという資金の何倍もの取引を行うことができる仕組みがありますが、これはリスクを高めてしまいます。かと言って外貨預金のように資金分だけしか取引をしないと、大きな利益を出すことはできないでしょう。為替で利益を出すためには、リスクのバランスと資金管理がとても重要です。1つの通貨にだけ投資をするのではなく、複数の通貨にわけて投資を行い、どれか失敗しても全額失ってしまうようなことが内容にしておく必要があります。このリスク分散の考えは為替取引だけでなく、ほかのさまざまな投資商品でもいえることです。また、マイナー通貨は非常に値動きが不安定になりますので、投資初心者の人はドル円やユーロ円、ユーロドル、ポンド円、豪ドル円など、メジャーな通貨の取引に絞っておくとよいでしょう。それぞれの通貨の特徴を理解しておくことも必要です。