FXの通貨の中でUSドルの動向を把握する

FXの取引を始めた場合には、通貨ペアについては、ニュースなどで放映されるドル円やちょっと詳しく知っていてもユーロ円などのペア程度を知っている状況ではないでしょうか。しかし、口座を開設したFX取引会社にもよりますが、かなりの数の通貨ペアが存在しており、円との通貨ペアを見ても、イギリスポンドカナダドルオーストラリアドルニュージーランドドル、さらには南アフリカランドトルコリラといった様々な通貨ペアがあることに気付くでしょう。さらにユーロUSドルやポンドUSドルなどのドルストレートと言われるUSドルの通貨ペアが多いことに気付くでしょう。また、ユーロスイスフランなどドルも円も関係ないペアもあるでしょう。こんなそれぞれの通貨ペアをどのように選んで投資すればよいのでしょうか。

この疑問については、まず、世界の基軸通貨は何かを知っておく必要があります。それはUSドルです。世界の決済で流通している通貨でUSドルが一番多いというのが現状です。ですので、アメリカの雇用統計などの経済指標が悪化した場合にはドルの価値が下がる懸念があり売られます。その影響を受けてそのペアとなる通貨、例えばドル円なら円、ユーロドルならユーロについて相対的に価値が高まるため、ドル円なら円高にユーロドルならユーロ高の方向に相場が推移します。このような構造を有しているので、通貨ペアの動きを考える際にはUSドル対世界の通貨という視点でとらえて、アメリカの動きに注意する必要があります。そして、そのアメリカの動きで特に押さえておくべきはアメリカの中央銀行であるFRBの動向です。金利を上昇させたりしてドルの価値を高めドル高に誘導する動きをすることもあれば、通貨の供給量を増加させてドルの価値を薄めドル安に誘導する動きをすることもあります。また、政策的に矛盾するのですが、この両方の動きをしていることもあります。そしてこの動きによりドルの動きが決まってくるので、FX取引を行う際にはこのアメリカの動向を確認したうえで行うのがよいでしょう。